「道は開ける」

デール・カーネギー(著),香山 晶 (訳) 「道は開ける」( 創元社)
聖書に次ぐミリオンセラーとも称される、デール・カーネギー(1888-1955)の代表作です。
おそらくほとんどの書店や図書館に備えられており、自己啓発の古典的名著といって良いでしょう。
本書のテーマは、著者自ら語っているように、「悩み」とその克服方法です。
大きな図書館に行っても、寄生虫に関する本は多数見つかるのに、人間の悩みを主題とした書籍はほとんど見つからなかったという経験と、話し方教室で教えるなかで多くの悩める人に出会ったというカーネギーの経験が、本書執筆のきっかけとなっています。
トラックのセールスマンとして働き、ゴキブリが住む部屋で偏頭痛を抱えて暮らしていたカーネギーが、卑屈な気持ちをいかにして克服し、その後どのように行動し、自分でも信じられないほどの成功を収めることができたのか、彼自身の生き方も興味深く読めます。
「今日一日の区切りで生きること」、
「悩みに歯止めをつけること」、
「批判を気にしないこと」、
「信仰心を持つこと」などが、
悩みに満ちた人生から開放される鍵とのこと。 本書に登場するのは、すべて現実に生きた人物です。
例えば、金の亡者のような人生を送ってきたロックフェラーが、人生半ばにしてすっかり老いて疲弊した自分の姿に気づき、その後の人生を転換して人と社会への奉仕に生き、長寿を全うしたこと、このようなエピソードが数多く紹介されています。
突然の病気、事故、肉親の死、経済的破滅、これらの悲惨な境遇から立ち上がった多くの人の生き方に触れるたびに、前向きな気持ちが沸いてきます。

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