経営戦略,マーケティング,IT活用のトータルコンサルタント アオヌマ経営情報研究所 青沼泰彦
経営用語集【PSM分析】
PSM分析
PSM分析とは,価格感度測定法(Price Sensitivity Measurement)で,購買者の感じる価値を重視して最適な価格設定を行う手法である.
【分析方法】
アンケートで以下の質問を投げかける
	- これ以上高いと買わないと思う価格はいくらですか
 
	- 買ってもいいが少し高いと思う価格はいくらですか
 
	- 安いので買おうと思う価格はいくらですか
 
	- これ以上安いと品質が不安に思う価格はいくらですか
 
1.アンケートの回答をExcelで集計する.
回答結果の例(回答総数は36件)
	
		No.
		高いと感じる
		安いと感じる
		高すぎて買えない
		安すぎて買わない
	 
	
		1
		
		5,000
		2,500
		5,000
		2,000
	 
	
	
		3
		3,000
		2,000
		3,500
		1,500
	 
	
	
		36
		4,750
		3,500
		6,000
		3,500
	 
 
↓結果を集計する
回答のばらつきに応じて価格帯を設定し,各価格帯の累計構成比を計算する.
下表集計例では,100円から6,000円まで,100円刻みで設定している.
「高い」は上段から下段への累計構成比を,「安い」は下段から上段への累計構成比を求める.
集計には関数を使うと便利である
(100円の「高いと感じる」セルには,
=COUNTIF(回答結果表のデータ範囲,"<="100)/36
という式が入っている.
	
		価格帯
		高いと感じる
		安いと感じる
		高すぎて買えない
		安すぎて買わない
	 
	
		100
		
		0.0%
		100.0%
		0.0%
		100.0%
	 
	
		200
		0.0%
		100.0%
		0.0%
		100.0%
	 
	
		300
		0.0%
		100.0%
		0.0%
		100.0%
	 
	
        
		1,500
		2.8%
		94.4%
		0.0%
		75.0%
	 
        
        
		5,900
		100.0%
		0.0%
		94.4%
		0.0%
	 
        
		6,000
		100.0%
		0.0%
		100.0%
		0.0%
	 
 
2.結果をグラフ化する.
散布図グラフを作成し,折れ線の交点から,4種の価格を判断する.
グラフの交わるところが,「下限価格」「最適価格」「妥協価格」「上限価格」となる.
	- 「高すぎて買えない」と「安いと感じる」の交点 →「上限(最高)価格」
 
	- 「高いと感じる」と「安いと感じる」の交点 →「妥協価格」
 
	- 「高すぎて買えない」と「安すぎて買わない」の交点 →「最適(理想)価格」
 
	- 「高いと感じる」と「安すぎて買わない」の交点 →「下限(最低品質保証)価格」