経営戦略,マーケティング,IT活用のトータルコンサルタント アオヌマ経営情報研究所 青沼泰彦
経営用語集【相乗積分析】
相乗積分析
商品や部門ごとの売上高構成比にそれぞれの売上総利益率を掛けたものが相乗積で,どの商品や部門が利益に貢献しているのか分析することができる.
相乗積分析の計算方法
相乗積 = 売上高構成比(%) × 売上総利益率(%)
例(ミニスーパーの売上高と売上総利益率)
部門
売上高
売上高構成比
(A)
売上総利益額
売上総利益率
(B)
相乗積
(A)*(B)
相乗積構成比
加工食品
20,000
28.6%
4,500
22.5%
6.4%
27.7%
青果
10,000
14.3%
2,500
25.0%
3.6%
15.4%
酒類
10,000
14.3%
2,000
20.0%
2.9%
12.3%
たばこ
5,000
7.1%
500
10.0%
0.7%
3.1%
雑貨
15,000
21.4%
3,750
25.0%
5.4%
23.0%
衣料品
10,000
14.3%
3,000
30.0%
4.3%
18.5%
合計
70,000
100.0%
16,250
23.2%
23.2%
100.0%
相乗積分析の活用方法
- 部門別売上計画の見直し
- 品揃え(商品構成)の見直し
- 利益計画策定の基礎データなど
値入(ねいれ)への応用
各部門の相乗積の合計と,全体の売上総利益率は一致する(上記例では23.2%で一致).
このことから,
- 店舗全体の目標売上総利益率を決め,
- 各部門の売上構成比と総利益率を変化させて相乗積を求め,
- 全体の目標利益率を達成できるようにシミュレーションすることができる
(値入ミックスの考え方)
例)
店舗全体で25.0%の総利益率を達成したい
加工食品の売上総利益率は何%が必要か
エクセルのゴールシーク機能を使ったシミュレーション例
(データ→What-If分析→ゴールシーク)
結果