ロバート・C. フルフォード , ジーン ストーン (著),上野 圭一 (訳) 「いのちの輝き―フルフォード博士が語る自然治癒力」(翔泳社)
米国の著名なオステオパシー医のロバート・C・フルフォード博士が、人生観と治癒観について語ったものです。
アンドルーワイルが「癒す心、治る力」のなかでフルフォード博士について一章を割いて、その卓越した主義を絶賛しています(No.55で紹介しています)。
本書では、オステオパシーの考え方や、運動や栄養など自己管理の秘訣、そして人生全般に関するフルフォード博士の智慧が語られています。
オステオパシーでは、出生時の最初の呼吸が悪かったり骨折などの外傷がトラウマのようにからだに残り、迷走神経が正しく働かなかったり、エネルギーの流れが阻害されたために病気になると考えます。
そしてそれらのショックの痕跡を、手技や器具を使って緩めることで、エネルギーの流れを取り戻し、自然治癒力を発揮させるということです。
呼吸の重要性についても語られています。
「人は呼吸したとおりの人になる」
こころとからだが切っても切れない関係にあること、人間の体はひとつの有機的なつながりを持っていること、細分化された現代医学と異なり、病気を治すためには全体論的なアプローチが必要だというのが博士の基本的なメッセージです。
人生に対する態度についても多くの示唆が得られます。
「無条件で、すすんで人にあたえるたびに、いのちが少しずつ輝きだす」
(2007年12月19日)